JAPACON
English | 日本語
 
 


Business News English




CoFestaアンバサダー×FRI:第28回東京国際映画祭 コンペティション作品

2016.01.10

2015年10月22日(木)〜10月31日(土)に開催された、第28回東京国際映画祭。メイン会場となるTOHOシネマズ六本木では、会期中は6つのスクリーンで出展作品などが上映されました。

コンペティション部門では、世界各国から選び抜かれた新作映画が上映され、日本からは『残穢』と『さようなら』、フランスとの共同制作映画『FOUJITA』 が出展されました。

今回、コ・フェスタアンバサダーたちが鑑賞した映画は、そんなコンペティション作品のひとつ、イラン制作の『ガールズ・ハウス』。結婚式の前日に謎の死を 遂げた花嫁をめぐるミステリの形式をとりながら、イランの女性が置かれた現実の一側面が描かれていく衝撃のドラマで、イスラムのしきたりが日常生活にまで 強い影響を与えているイランの、今日的な問題に深く切り込んだ内容となっています。

上映後には、監督のシャーラム・シャーホセイニさんと俳優のハメッド・ベーダッドさんが登壇し、作品について直接、制作者とコミュニケーションのとれる貴 重な機会となりました。Q&Aコーナーでは、空手の大会のために来日したという観客からイランの公用語であるペルシア語での質問も飛び交うなど、 国際映画祭ならではの場面も見られました。

今回、『ガールズ・ハウス』を鑑賞した2名のコ・フェスタアンバサダーに、映画とイベントの感想を聞きました。

――今回の映画祭で、特に『ガールズ・ハウス』を観ようと思った理由を教えてください。

Nur Khatijah Mohd Zin (マレーシア):こういったコンペティションで中東の映画が観られるのは、とても珍しい機会でしたので。

李東倞(韓国):シノプシスを読み、女性差別の問題についてなど、最近の自分の関心のある分野についての映画だと思い、観ることにしました。

——映画についての感想を聞かせてください。

Nur Khatijah:イランのようなイスラムのルールが厳しい国では珍しい行動や関係性が描かれていて、何度か驚きました。たとえば、劇中で花嫁が婚約者 に”ある事実”を告げて、婚約者がとても驚いて動揺するシーンがあるんですけど、その反応は、イランのイスラム社会の女性の平均から考えると、あまり一般 的ではないことだからなんです。
ほかにもさまざまなシーンに、小さな疑問や意見が込められていたと思います。ラストのカットは特に意味深で、観客に考えさせる要素を持ったシーンでした。登場人物は目で感情を上手く表現していて、その点はとても好きですね。

:劇中で語られるストーリーや台詞だけでなく、小道具や衣装の色彩など、演出で語る部分が多く、印象に残りました。繰り返される<鏡像・反射>のイメー ジについてはとても気になったので、Q&Aコーナーでその意図を監督にぜひ聞いてみたかったんですが、指名されなかったので残念です(笑)。

――映画を観る環境について質問です。料金など、母国と日本との違いで、何か気になる点はありますか?

:韓国では、日本に比べたらかなり映画を見ますね。映画料金はだいたい1,000円くらい。でも、大学生料金というのにはちょっと驚いたかな。学生料金というと、韓国では高校生までだから。日本の前売り券は大好き。

Nur Khatijah:私はマレーシアでは、映画より舞台演劇をよく観ていました。舞台演劇のチケットの水準は、日本とあまり変わらないですね。8,000円〜10,000円くらい。六本木のEXシアターにもよく行きますよ。

――コ・フェスタアンバサダー プログラムについて、どう思いますか?

Nur Khatijah:私の専門は生命理工科学。でも、生活が専門分野の勉強ばかりになっちゃうところを、こういうふうに、文化的なものに触れるいい機会を与えてくれるから、とってもいいプログラムだと思う。

:映画や講演会などはとても好きだし興味があるから、そういうイベントに参加できるこのプログラムはとってもありがたいです。これからも積極的に参加していきたいと思います。

アンバサダーの話を聞くことで、映画のなかで見過ごしていた台詞やシーンの意味について新たに発見することが多かった今回のインタビュー。世界各国の映画 を一度に観ることのできる国際映画祭の場は、ただ映画を楽しむだけではなく、その映画が作られた国の文化や状況をより深く知るための機会であり、また、ひ とつの映画を通じて話をし、感想を交換することは、お互いの文化や背景を知るための最良の手段でもあることに、アンバサダーのインタビューを通じてあらた めて気づかされました。

今回インタビューしたコ・フェスタアンバサダーの皆さん
Nur Khatijah Mohd Zin(ヌール・カティージャ・モフド・ジーン)(マレーシア)
李東倞(イ・ドンギョン)(韓国)

第28回東京国際映画祭
http://2015.tiff-jp.net/ja/

コ・フェスタ
http://www.cofesta.go.jp

本記事は、日本が誇るコンテンツと親和性の高い産業に関わる各種イベントを効果的に海外に発信するための、海外発信力強化支援プロジェクト「コ・フェスタ」と、エンターテイメントの研究を行うフィールズ研究開発室「FRI」のコラボレーション企画です。